羽毛布団を自宅で洗濯したいけれど「洗濯方法がわからない」「羽毛が偏って失敗しそう」「どのくらいの頻度で洗えばいいの?」といった不安を抱えていませんか? 実は正しい手順を踏めば、自宅でも安全に羽毛布団を洗濯でき、清潔でふっくらとした寝心地を保つことができます。
この記事では、洗濯表示の確認方法から洗濯機・手洗い・コインランドリーでの具体的な洗い方、適切な乾燥テクニック、そして布団クリーニングとの比較まで徹底解説します。この記事を読んで、羽毛布団の洗濯に関する悩みを解決し、快適な睡眠環境を手に入れましょう。
目次
羽毛布団は自宅で洗濯できる?

結論からお伝えすると、羽毛布団の多くは自宅で洗濯可能です。しかし、すべての羽毛布団が自宅洗濯に対応しているわけではありません。
洗濯前に必ずチェックすべきポイントが2つあります。まず「洗濯表示」の確認、そして「キルティング加工」の有無です。それぞれのチェックポイントについて解説します。
洗濯表示の確認方法
羽毛布団のタグに記載されている洗濯表示マークが、自宅洗濯の可否を判断する決定的な目安となります。
洗濯機で洗える表示は、洗濯桶マークまたは洗濯機のマークです。マーク内の数字(30、40など)は水温の上限を示しており、この温度以下で洗濯しなければなりません。洗濯桶の下に線が1本あれば「弱水流」、2本あれば「非常に弱い水流」での洗濯が必要です。
手洗いのみ可能な場合は、洗濯桶に手のマークが入っているか「手洗イ」の文字が表示されています。一方、洗濯不可の羽毛布団には洗濯桶にバツマークが付いており、こちらは家庭での水洗いができません。プロのクリーニングサービスに依頼することをおすすめします。
キルティング加工の確認
キルティング加工とは、布団表面がマス目状に縫い合わされている加工のことです。実際に布団を触って確認してみてください。
このマス目状の縫い目があることで、洗濯時に中の羽毛が一箇所に偏ることを防げます。もしキルティング加工がない羽毛布団を洗濯すると、羽毛が一箇所に偏ってしまい、本来のふっくら感が失われてしまうでしょう。
近年販売されている羽毛布団の大部分にはキルティング加工が施されていますが、念のため、縫い目の状況を目視で確認し、マス目状になっていることを確かめてから洗濯を始めましょう。
羽毛布団の洗濯前の準備
洗濯表示とキルティング加工の確認が済んだら、いよいよ洗濯の準備に取りかかります。
特に前処理と洗剤選びは、仕上がりの品質に大きく影響します。丁寧な準備があってこそ、羽毛布団本来のふっくら感を保ちながら汚れをしっかり落とせるのです。
前処理とホコリ落とし
まずはベランダや物干し竿を使って、羽毛布団表面のホコリを軽くたたいて落としましょう。パンパンと音を立てて叩く必要はありません。
目立つ汚れがある場合は、薄めた中性洗剤での部分洗いが効果的です。水4Lに対して洗剤10mL程度の割合で洗剤液を作り、やわらかいスポンジに含ませます。襟回りや足元など、汗や皮脂汚れが目立つ部分に優しくなじませてください。
とはいえ、ゴシゴシと強くこするのは禁物です。羽毛布団の生地はデリケートなため、優しく押し当てるようにして汚れに洗剤を浸透させることがコツになります。部分洗い後は5分程度放置して、洗剤が汚れに馴染むのを待ちましょう。
適切な洗剤選び
羽毛布団の洗濯には、必ず中性洗剤を使用してください。一般的な弱アルカリ性洗剤では、羽毛の油分が失われてふんわり感が損なわれてしまいます。おすすめは「アクロン」や「エマール」などのおしゃれ着洗い用洗剤です。これらの洗剤は羽毛を傷めにくく、繊維本来の風合いを保ちながら洗い上げてくれるでしょう。
さて、ここで重要な注意点があります。柔軟剤と粉末洗剤は絶対に使用しないでください。柔軟剤は羽毛をコーティングしてしまい(まるでワックスを塗ったように)、本来の保温性とふっくら感を奪ってしまいます。また、粉末洗剤は溶け残りが生じやすく、羽毛布団の中に洗剤成分が残留するリスクがあるのです。
【自宅】洗濯機での洗い方

洗濯機を使った羽毛布団の洗濯は、正しい手順さえ覚えてしまえば意外と簡単です。ただし、普通の服とは異なる注意点がいくつかあります。
特に洗濯コースの選択と、羽毛布団の入れ方にはコツが必要です。間違った方法で洗うと、羽毛が偏ったり生地が傷んだりする可能性があるため、以下の手順を必ず守るようにしましょう。
洗濯機での手順
まず洗濯機の容量を確認しましょう。洗濯機の中で布団がしっかり回転するスペースがないと、汚れが落ちきらないため、余裕を持った容量が必要です。シングルサイズなら7kg以上、セミダブルなら8kg以上、ダブルサイズなら10kg以上の洗濯機を使用するのが目安です。
羽毛布団を縦に3つ折りし、端からくるくると巻いてロール状にします。このとき空気を抜きながら巻くのがポイントです。巻いた布団を洗濯ネットに入れ、洗濯機に投入してください。
洗濯コースは「大物洗いコース」または「毛布コース」を選択します。もしこれらのコースがない場合は、「手洗いコース」や「ソフトコース」で代用します。水温は30~40℃以下に設定し、中性洗剤を規定量投入して洗濯を開始しましょう。
縦型洗濯機の場合、水が溜まったら一度運転を停止し、羽毛布団を両手で軽く押して水になじませます。その後、運転を再開してください。
まとめると、以下のようなステップになります。
- 洗濯機の容量を確認
- 布団を巻いて準備
- 巻いた布団をネットに入れる
- コースと水温を設定する
- 中性洗剤を投入して洗濯開始
- 水になじませる(縦型のみ)
洗濯時の注意点
洗濯ネットは必須アイテムです。ネットに入れずに洗うと、生地が破れて羽毛が飛び出すリスクがあります。しかしながら、ドラム式洗濯機では洗濯ネットが使用できない機種もあります。その場合は洗濯キャップを代用するか、取扱説明書に従って対応してください。
洗濯コースを設定する際、「標準コース」での洗濯は絶対に避けましょう。羽毛布団の生地が傷むだけでなく、洗濯機自体の故障原因にもなりかねません。また、長時間の脱水は羽毛の偏りを招く恐れがあるため、短め(5~6分程度)に設定することも重要です。
【自宅】手洗いでの洗い方
洗濯機に入らない大きなサイズの羽毛布団や、より丁寧に洗いたい場合は手洗いがおすすめです。浴槽を使えば、シングルサイズからダブルサイズまで対応できます。
手洗いは洗濯機よりも時間と手間がかかりますが、羽毛への負担を最小限に抑えられるメリットがあります。優しく洗えるため、デリケートな羽毛布団には最適な洗濯方法といえます。
浴槽での洗濯手順
浴槽に羽毛布団が浸かる程度のぬるま湯を張ります。洗濯表示で定められた温度(一般的に30℃~40℃)を超えないように注意してください。液体の中性洗剤をキャップ1杯程度加えて、よく混ぜてください。
羽毛布団を洗濯ネットには入れず、浴槽全体に広げて沈めます。手のひらで布団全体を優しく押し洗いしましょう。足で踏んで洗うことも可能ですが、力を入れすぎないよう注意が必要です。
洗い終わったら水を入れ替えて、泡が出なくなるまで2回から3回すすぎます。最後のすすぎが終わったら、浴槽の縁に羽毛布団をかけて30分程度水切りしてください。完全に水が切れるまで待つ必要はありません。
まとめると、以下のようなステップになります。
- 浴槽に30℃以下のお湯を準備
- 中性洗剤をキャップ1杯加えて混ぜる
- 羽毛布団を浴槽に沈める
- 布団全体を優しく押し洗い
- すすぎ(2回から3回)
- 水切りする
手洗い時の注意点
手洗いの最大の注意点は、決してもみ洗いやこすり洗いをしないことです。羽毛が傷んだり、生地が破れたりする原因となります。
また、洗濯後の羽毛布団は水を含んで非常に重くなります。一人で持ち上げるのは困難なため、家族に手伝ってもらうか、浴槽の縁を使って少しずつ水を切りながら移動させましょう。さらに、手洗いした羽毛布団は脱水機にかけられないため、乾燥により多くの時間が必要になることも注意が必要です。
コインランドリーでの洗い方

コインランドリーは自宅の洗濯機では洗えない大きなサイズの羽毛布団を洗える便利な選択肢です。大容量の洗濯機と高温乾燥機を使えるため、短時間で洗濯から乾燥まで完了できるメリットがあります。
ただし、羽毛布団をコインランドリーまで運ぶ手間や、利用時の注意点があります。
コインランドリーの手順
まず利用予定のコインランドリーに電話して、羽毛布団の洗濯が可能か確認しましょう。店舗によっては羽毛布団の利用を制限している場合があります。
洗濯機は12kg以上の大容量タイプを選びます。羽毛布団を洗濯ネットに入れ(蛇腹状に折りたたんで汚れが外側になるように)、洗濯機に投入します。洗剤は中性洗剤を持参するか、店舗で販売されているものを購入しましょう。
店舗や機種によりますが、洗濯時間の目安は30~40分、料金は500~700円程度です。洗濯が完了したら、同じ容量の乾燥機に移し、低温から中温で乾燥しましょう。乾燥時間は60~90分、料金は600~900円程度が目安です。
コインランドリー利用の注意点
最も重要な注意点は、乾燥機の温度設定です。高温設定は羽毛を傷める可能性があるため、必ず低温または中温設定を選択してください。
また、乾燥中は30分ごとに羽毛布団の状況をチェックしましょう。途中で布団を取り出してほぐすことで、羽毛の偏りを防げます。実際に私が利用した際も、この作業を怠ったために一部の羽毛が固まってしまった経験があります。
また、洗濯機での脱水ができない場合は、乾燥に非常に長い時間がかかり、生乾きの原因にもなるため注意が必要です。洗濯機に入れる場合は、1~3分程度の短い脱水を行うと乾燥時間を短縮できます。
羽毛布団の乾燥方法
洗濯後の乾燥は、羽毛布団の仕上がりを決める最も重要な工程です。不十分な乾燥は羽毛の固まりやカビの原因となるため、十分な時間をかけて確実に乾かす必要があります。
天日干しと乾燥機、それぞれに適した方法とコツがあるでしょう。気候や設備に応じて最適な乾燥方法を選択してください。
天日干しのコツ
羽毛布団の天日干しは、必ず2本の物干し竿にまたがるようにM字型に干しましょう。1本の竿にかけると水分の重みで羽毛が偏ってしまいます。
1~2時間ごとに布団をひっくり返し、同時に軽くたたいて羽毛をほぐしてください。この作業を怠ると、羽毛が固まったまま乾燥してしまい(まるで煎餅のようにぺしゃんこに)、ふっくら感が戻りません。
乾燥には丸1日から2日程度かかります。完全に乾くまでは決して取り込まず、夜間は室内に取り込んで翌日再び干すことを繰り返しましょう。とはいえ、湿度の高い日や曇りの日は乾燥が進まないため、天気予報をよく確認してから洗濯することが重要です。
乾燥機を使う場合は偏りに注意
乾燥機を使用する場合は、必ず低温設定を選択してください。高温は羽毛を傷めるだけでなく、生地の縮みや色落ちの原因にもなります。
乾燥中は30分ごとに運転を停止し、羽毛布団を取り出して軽くほぐしましょう。この作業により羽毛の偏りを防ぎ、均一に乾燥させられます。テニスボールを2~3個一緒に入れると、ボールが羽毛をほぐしてくれるため効果的です。
ただし、家庭用の乾燥機では容量が不足する場合が多いでしょう。無理に詰め込むと十分に乾燥できないため、コインランドリーの大容量乾燥機を利用することをおすすめします。
羽毛布団を洗濯するときの注意点
羽毛布団の洗濯を成功させるためには、いくつかの重要な注意点を守る必要があります。これらのポイントを見落とすと、せっかくの羽毛布団が台無しになってしまう可能性もあるでしょう。
以下の注意点は、私自身の失敗経験も含めて、特に重要だと感じるものを厳選しました。事前にしっかりと確認して、安全で効果的な洗濯を実現してください。
柔軟剤・粉洗剤は使わない

柔軟剤の使用は羽毛布団にとって致命的です。柔軟剤は、まるでワックスを塗ったかのように羽毛の表面をコーティングしてしまい、本来の保温性とふっくら感を奪ってしまいます。
また、粉末洗剤も同様に避けるべきです。完全に溶けきらずに羽毛の間に残留し、アレルギーの原因となる可能性があります。また、粉末洗剤のアルカリ性成分は羽毛の油分を奪い、パサパサした仕上がりになってしまうでしょう。
晴れが続く日に洗濯する
羽毛布団の洗濯は、最低でも2~3日連続で晴れる日を選んで実施しましょう。天気予報を事前に確認し、洗濯日とその後数日間の天候をチェックしてください。
湿度の高い日や雨の日に洗濯すると、乾燥に時間がかかりすぎてカビの発生リスクが高まります。さらに、生乾き状況が続くと羽毛特有の臭いが発生し、せっかく洗濯した意味がなくなってしまうでしょう。
とはいえ、急な天候変化に備えて室内干しの準備も整えておくことが賢明です。布団乾燥機やエアコンの除湿機能を活用すれば、雨が降っても安心して乾燥を続けられます。
洗濯頻度は1年から2年が目安
羽毛布団の洗濯頻度は、使用状況にもよりますが1~2年に1回程度が適切です。頻繁すぎる洗濯は羽毛を傷め、寿命を縮める原因となります。
汚れが気になる場合は、布団カバーを1~2週間に1回洗濯することで清潔さを保てるでしょう。また、定期的な天日干しや布団乾燥機の使用も効果的です。これらの日常的なメンテナンスを心がければ、洗濯頻度を抑えながらも快適に使用できます。
ただし、子どもがいる家庭や汗をかきやすい方は、年1回の洗濯を検討してください。また、アレルギーのある方は、ダニ対策として定期的な洗濯が必要な場合もあります。
買い替えの目安は10年から15年
適切なメンテナンスを行っていれば、羽毛布団は10~15年程度使用できます。ただし、以下のような症状が現れたら買い替えを検討しましょう。
羽毛のボリュームが明らかに減って保温性が低下した場合、洗濯しても臭いが取れない場合、生地が破れて羽毛が飛び出すようになった場合は交換時期です。また、羽毛が固まって元に戻らない状況になったときも、買い替えのサインといえるでしょう。
さて、高品質な羽毛布団であれば、打ち直しサービスを利用して再生することも可能です。購入時に長期保証やメンテナンスサービスの有無を確認しておくと、後々の判断に役立ちます。
【比較】自宅洗濯と布団クリーニングの違い
羽毛布団のお手入れ方法として、自宅洗濯と布団クリーニングのどちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。それぞれに明確なメリット・デメリットがあります。
費用面、仕上がりの質、手間など様々な観点から比較して、ご自身の状況に最適な方法を選択してください。以下の比較情報が、判断の参考になるはずです。
自宅洗濯のメリットは「費用の安さ」
自宅洗濯の最大のメリットは、圧倒的な費用の安さです。洗剤代と水道光熱費を合わせても、1回あたり300~500円程度で済むでしょう。
また、自分のペースで洗濯できる自由度も魅力です。汚れが気になったときにすぐ洗濯でき、預ける手間や引き取りの時間調整も不要です。さらに、洗濯方法を自分でコントロールできるため、デリケートな部分はやさしく洗うなど細かなケアにも対応できます。
ただし、洗濯から乾燥まで2~3日かかるため、代替の寝具が必要になります。また、天候に左右されやすく、失敗のリスクも自己責任となる点は覚悟しておく必要があります。
布団クリーニングのメリットは「仕上がりの良さ」
プロの布団クリーニングサービスのメリットは、何と言っても「仕上がりの良さ」です。専用の設備と知識豊富なスタッフの技術により、家庭では実現が難しいレベルの仕上がりが期待できます。「せんたく便」でも、羽毛の特性を熟知したスタッフが最適な洗濯方法を見極めて洗浄を行います。高温洗浄によるダニ駆除、専用乾燥機でのふっくら仕上げなど、家庭では再現できない技術が魅力です。
料金は自宅洗濯より高額になりますが、その価値は十分にあります。サービスの形態や布団の種類によって異なりますが、おおむね1枚あたり6,000円から9,000円程度が相場です。宅配クリーニングの複数枚パックプランを利用すれば、1枚あたりの料金を抑えることも可能です。また、集荷・配達サービスを利用すれば、重い羽毛布団を運ぶ手間も省けます。
まとめ:羽毛布団は定期的にクリーニングしよう!
本記事では羽毛布団の洗濯について詳しく解説してきました。快適な睡眠環境を維持するためにも、羽毛布団の定期的なお手入れを心がけましょう。清潔でふっくらとした羽毛布団があれば、毎晩の眠りがより一層充実したものになるはずです。
自宅洗濯も可能ですが、1年から2年に1回程度はクリーニングに出すことで、自宅では落としきれない汚れ落としや羽毛のふんわり感復活などの効果も期待できます。せんたく便の「ふとんパック」では無料で最長6ヶ月の保管サービスも付いているので、羽毛ふとんの収納スペースを省くことにもつながります。
初めての布団クリーニングで出し方がよくわからないという方は、シンプルな料金体系と使いやすい集配袋でかんたんに布団を発送できるせんたく便の「ふとんパック」をぜひご利用ください。
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